不妊相談Q&A

質問今年1月に腹腔鏡手術をして、片方のチョコレート嚢胞、子宮筋腫を取ってもらいましたが、手術していない方も卵管閉塞のため体外受精をすすめられました。卵管の閉塞を解消する手段はとらずに体外受精を行うことに疑問を覚えます。わずかな望みでもいいので、そういう手術をしてほしいです。また、体外受精の注射は自分でも打てるのでしょうか?怖いので、職場近くの別の医師に頼んではいけませんか?

答え卵管の閉塞を外科的に解消するために、卵管の閉塞部位を切除し、顕微鏡下に再度縫合する卵管形成術や、卵管内にカテーテルを通して拡張させる卵管鏡下卵管拡張術を行うことがあります。ここ数年はより簡便な卵管拡張術が多く行われるようになってきています。卵管拡張術による開口効果は高いとされていますが、術後の妊娠率については一定の見解はまだ得られていないのが現状です。また、閉塞部位や閉塞の程度によっては適応とならないこともあります。そのため、手術をするか体外受精をするかは様々な条件をふまえて検討することが必要です。
体外受精の際には、排卵誘発剤など色々な種類の注射剤を使用することがほとんどですが、治療を受ける医療機関が遠方の場合には、注射のみを近くの医療機関で行うこともあります。使用する注射剤の種類や、医療機関の方針によって可能かどうかはかわってきますので、担当医に確認してみて下さい。現在日本では、排卵誘発剤などの自己注射は保険診療上認められていません。
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