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名古屋医科大学の桐原真一(きりはら しんいち 1889-1949)教授は、昭和7年(1932年)にエルスナ一式とシンドラー式の硬性胃鏡を購入し、42名の患者の胃にさし入れました。さらに、翌8年9月にはウォルフとシンドラーによる軟性胃鏡を改良し、器械技師武井勝に依頼して、昭和12年2月に桐原式軟性胃鏡を完成しました。
先端が手元の操作により前方に屈曲できる胃鏡です。
桐原は、これらの胃鏡を使って、408回も人体の胃内観察を試み、胃の内部を写真撮影することも企て、武井技師の協力のもとに、苦心の末、写真撮影を試みました。
胃鏡診斷法 / 桐原眞一著(診断と治療社, 1943) |