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これは明治中期と推定される牛痘接種用具一式です。
伊藤圭介(いとう けいすけ 1803-1901)等の努力によって、尾張藩牛痘接種は、めざましく進展しました。伊藤圭介は、名古屋呉服町に生まれ、文政3年(1820年)18才にして医業を開き、嘉永5年(1852年)、尾張藩主から種痘法取調を命ぜられました。
明治初年(1868年)、伊藤圭介と、一等医内家御雇の石井隆庵(いしい りゅうあん 1811-1884)、尾張徳川家第21代徳川義宣侍医の中島三伯(なかじま さんはく)の3名は連署して、洋医学校を名古屋にも設立すべきことを名古屋藩に建議し、名古屋藩の元評定所に初めて医学校が創設されました。 |