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羽仙(うせん)は、熊谷幸之輔(くまがい こうのすけ 1857-1923)の号、松洲は、故郷の松島に因んだ奈良坂源一郎(ならさか げんいちろう 1854-1934)の号です。
『福如海(ふくうみのごとし)』は、二人の合作です。
熊谷幸之輔は、現在の秋田県仙北郡美郷町六郷出身です。明治14年(1881年)、愛知医学校の後藤新平校長から同校の将来を担う人材として期待され、一等教諭として名古屋に赴任しました。当時の医学士はきわめて貴重な存在で、その給与は後藤新平校長をはるかに上まわっていました。
その後、愛知医学校や愛知県立医学専門学校などの校長を33年間にわたって務めました。
奈良坂源一郎は、後藤新平に招かれ、明治14年(1881年)、愛知医学校の解剖学、生理学、組織学の教諭として赴任しました。若干30歳で大著『解剖大全』を著し、40年間、教鞭をとりました。 |