インタビュー 教えて先輩!! 老年医学の道って、どんな道?

小笠原 真雄 先生

小笠原 真雄 先生

博士課程 4年目 2009年 東京慈恵会医科大学卒

地域医療に関わる前の知識習得!

私を含め、他の診療科出身の医師が多い教室です。

Q:なぜ地域在宅医療学・老年科学教室を選んだのですか?

A:循環器内科から地域医療へ進む際に幅広い知識が欲しかった。

私は岐阜県の出身で、親が地域の病院を開業しています。私自身もいつか地域医療に携わりたいという気持ちがありましたが、まずは専門分野を持ちたいと考え、循環器内科を選択しました。4年半のキャリアを積み、急性期医療の最前線で高度な知識と技術を習得しながら患者さんを助けることに夢中でした。急性期医療に大きなやりがいを感じながらも、将来的に地域医療、特に在宅医療に携わるためには多種多様な疾患の知識の不足、退院後の生活環境を考慮した治療の未熟さを感じました。そこで私の希望にマッチしていたのが、名古屋大学の「地域在宅医療学 老年科学教室」だったのです。

「基礎研究」+「病棟での臨床」で、研究の喜び、患者さんの気持ちを同時に感じています。

大学では一般的に「研究」と「臨床」を別々にしている科が多い中、当教室では「研究」と「臨床」を両立することができます。病棟診療で患者さんを治療する喜びを感じながら、臨床能力を向上させるだけでなく、自身の興味を持った分野の研究も行うことができます。私はサルコペニアの基礎研究を中心に研究をしていますが、臨床以外の知識を深めることができ、また将来自身の研究が誰かの人の役に立つと思うと、大きなやりがいを感じています。臨床と基礎研究の両立は忙しくもありますが、基礎研究の時間も十分に取ることができ、充実した日々を送っています。また基礎研究をすることで、臨床では得られない根拠を持った説明を患者さんや他の医師にもできるものと思っています。

他の診療科の医師や関係者と協力して、患者さんの生活、そして人生に寄り添っていく。

老年内科では、多種多様な疾患を抱える患者さんの診療に携わるため、急性期治療では他の診療科の医師と相談し、患者さんの身体の状態やバランスを考えながら、どの手術・どの治療を優先すべきかを考える役割を担っています。また、急性期病院を退院して地域へ戻った際には患者さんの生活環境がどのようなものか考え、それに沿った医療や介護を提案することを重要としています。患者さんの急性期治療だけでなく、退院後の生活を視野に入れた医療を提供することが老年内科の魅力であり、やりがいを感じる部分だと感じています。

「地域包括ケアシステム」の確立に向けて、私自身の役割が見えてきました。
私は大学病院で学んだ地域医療や老年医学の知識を、今後の在宅医療の活性化につなげていきたいと考えています。将来、在宅医療に携わった際には多職種と顔の見える関係を築き、また研修医等の指導体制を整えた上で在宅医療の普及を目指しつつ、患者やその家族の満足のいく医療を提供していくことを目標に大学で日々勉強しています。当教室では「地域包括ケアシステム」のモデル構築に力を入れており、教授も様々な場面で意見を提案されています。私もいずれは地域医療の最前線に立ち、基幹病院と連携しながら、より良い地域包括ケアシステムを作り上げる一員になりたいと考えています。