研究内容


 ヒトの疾患の大半は多数の遺伝子や環境因子が複雑に絡み合って発症している。ヒトではそれら個々の因子について詳細な解析を行うことは難しいが、マウスでは様々な遺伝因子や環境因子を厳密に統御して解析できる。更に、マウスでは線虫やショウジョウバエなど他のモデル生物と比較して最もヒトに近縁であるうえ、哺乳動物の中ではヒトに次いでゲノム解析が進んでいる。そこで本講座では、最新のマウス・ゲノム情報と、マウスでしかできない体系的な遺伝的解析法を駆使して、ヒトの複雑な高次生命現象の解明に寄与することを目的としている。具体的には糖脂質代謝異常や寄生虫症の病態モデルの開発・育成と、それらの原因遺伝子について"ForwardGenetics(順行遺伝学)"の手法を用いて解析することを課題としている。代表的な課題を以下に示す。

(1) マウスの体系的遺伝解析系の基盤整備とその応用

(2) マウスを用いた寄生虫感染に対する宿主抵抗性機構の解析
   参考資料:分子寄生虫学入門;ネズミに罹る寄生虫

(3) ゲノム編集技術(CRISPR/Cas9システム)による新たな疾患モデルマウスの作製

(4) 腸管内寄生条虫と宿主の相互作用の解析



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