勉強会・症例発表等
目次
クルズス
- 開催
- 主に月曜日・金曜日 午後6時頃から精神科医局にて
- 主催
- 精神科ユニットの全教員
- 対象
- レジデント(精神科医・臨床心理士)
精神医学のクルズス(系統講義)をレジデント対象に行っています.2013年度の予定と実績です.
総論編
- 入退院・病棟業務について(西岡・鈴木・病棟看護師長)
- 研修体制オリエンテーション(岩本・田中)
- 外来オリエンテーション(岡田・岩本・外来看護)
- 大学精神科救急/総合診療科との連携(田中)
- 大学院オリエンテーション(中村)
- 医療安全・感染対策研修(病院主催)
- コンサルテーション・リエゾン精神医学(木村)
- PSW連携と医療保障手続き(小野木)
- 精神科作業療法(保健学科 星野先生)
- 電子カルテシステム操作講習会(病院主催)
- 精神医学序論と医療面接(尾崎)
- 精神医療と法(西岡)
- 老年期精神医学入門・ECT(入谷)
- 触法精神医学(入谷)
- コンピュータ・リテラシー(田中)
- 遺伝カウンセリング
疾病編
- 統合失調症(尾崎)
- 気分障害(尾崎)
- 不安障害、睡眠障害(尾崎)
- 人格障害と解離性障害(西岡)
- 摂食障害(田中)
- 身体表現性障害・精神科リハビリテーション(徳倉)
- 身体疾患による精神障害(藤城)
診療編
- 精神疾患の検査/神経画像・脳波(飯高)
- 精神症状評価(岩本)
- 精神科薬物療法入門(岩本)
- 精神科医療面接入門(木村)
- 心理検査(河野・佐藤)
- 睡眠関連検査(中部大学 野田先生)
児童編
- 乳幼児精神医学(本城)
- 児童・青年期の情緒障害(鈴木)
- 発達障害(岡田)
- 摂食障害(吉川)
- 児童青年期の社会資源(宇野)
- 周産期リエゾン(永田)
レジデントによる症例発表
- 開催
- 2年で3回定期的に月曜日午後6時頃から精神科医局にて
- 主催
- 精神科ユニットの全教員
- 対象
- レジデント(精神科医・臨床心理士)
当科大学病院研修中に経験した症例の中から,臨床的に重要と考えられる症例を選択発表し,指導を受ける.特徴的な症例は学会発表する.
論文
平成24年度
- Hagikura M, Iwamoto K, Aleksic B, Ozaki N. What is a rational antidepressant treatment for major depression in patients with Parkinson's disease? Psychiatry Clin Neurosci. 2012; 66(5): 463.
- 山本真江里, 岩本邦弘, 鷹羽昌之, 尾崎紀夫. 神経梅毒2症例のMRI所見ー未治療期間短縮に向けてー. 精神科. 2012; 21(2): 234-40.
学会発表
平成24年度
- 宮内倫也, 木村宏之, 杉山由佳, 佐藤直弘, 尾崎紀夫. 身体疾患に併存するうつ病の薬物療法例. 総合病院精神医学会; 2012.
- 高崎悠登. 総合病院におけるせん妄の実態把握と精神科的早期治療介入について. 第27回日本老年精神医学会; 2012.
- 高崎悠登. Posterior Cortical Atrophyの臨床経過と神経画像の変化 (第2報). 第27回日本精神科診断学会; 2012.
- 高木友徳, 藤井祐亘, 岩本邦弘, 入谷修司, 尾崎紀夫. 統合失調症患者の妊娠/出産におけるリエゾン・コンサルテーション活動 ―産科との連携における現状と課題―. 第7回日本統合失調症学会; 2012.
- 高木友徳, 藤井祐亘, 高崎悠登, 入谷修司, 尾崎紀夫. 統合失調症患者の妊娠/出産におけるコンサルテーション・リエゾン活動 ―産科との連携における現状と課題―. 統合失調症学会:ポスター発表; 2012.
- 高緑笑花, 永田雅子, 岡田俊, 鈴木太. 周産期母子医療センターにおける親子との関わりと「場」の力動-臨床心理士としての役割を模索する中で-. 第53回日本児童青年精神医学会総会; 2012.
- 小林玄洋, 藤井祐亘, 高木友徳, 小野木千恵, 入谷修司, 西岡和郎, et al. 食道癌術後精神科病床に医療保護入院となった統合失調症の一例.
総合病院精神医学会; 2012.
大沢佑輝, 重富紗綾, 鈴木太, 吉川徹. 自殺企図を経験した骨外性軟骨肉腫の兄と摂食障害の妹のきょうだい例. 愛知児童青年精神医学会; 2012. - 大沢佑輝, 鈴木太, 近藤千加子, 岡田俊, 宇野洋太, 金子一史, et al. 若年女性の非自殺性自傷に対する眼球運動と脱感作による再処理法及び対人関係療法の無作為化対照試験:研究プロトコル. 第12回日本認知療法学会; 2012.
- 大林晶子, 佐藤直弘, 木村宏之, 小山真弓. 生体肝移植ドナーの移植後のQuality of Life(QOL)に関する評価―大学病院における肝移植リエゾンの取り組み―. 日本心理臨床学会 第31回大会; 2012.
- 高木友徳, 田中聡, 尾崎紀夫. ラモトリギンに関連した無菌性髄膜炎の一症例. 第171回東海精神神経学会; 2013.
- 高崎悠登, 田中聡, 尾崎紀夫. 抗精神病薬内服中に心肺停止となった一例. 第171回東海精神神経学会; 2013.
レジデントによる文献紹介
- 開催
- 隔週程度月曜日午後4時頃〜
- 主催
- 精神科ユニットの全教員
- 対象
- レジデント(精神科医・臨床心理士)
当科の臨床課題に関連し,重要性が高いと考えられる文献を教員が選定し,レジデントは内容をまとめてプレゼンテーションを実施し,指導を受ける.
水曜セミナー —臨床精神医学における面接技術の習得—
精神科医や臨床心理士にとって患者と面接することは、必要不可欠だと思います。通常、内科や外科などで行われる面接(診察)は、臨床情報の収集に重きがおかれます。精神医学における面接は、情報収集に加え、診察室の中で患者と向かい合い、患者の話を傾聴してその苦悩を汲み、結果として治療者と患者の信頼関係が築かれたり、不安や抑うつなど精神症状の軽減が生じたりします。このような臨床精神医学における面接は、ある種の技術習得が必要となります。
本セミナーの目的は、若手の精神科医、若手の臨床心理士を対象として、精神医学における面接の基礎を学んでいただくことです。セミナーの内容は、最新の論文についてレビューをするというものでも古典的な名著を読み合わせるというものでもありません。当日のテーマ(例えば「初めて患者にあうときにしておく事」など)にそって、これまでに木村が実際に面接した患者さんの中から具体例を提示し、臨床場面に即してわかりやすく理解してもらうようにします。私は、力動的精神療法(精神分析的精神療法)を専門にしていますが、特に一定の理論に依拠したものではなく、臨床精神医学における面接技術の基本的な土台について具体的に考えていきたいと思います(専門用語は基本的に用いません)。
みなさんが学んでいく精神医学領域の患者さんとの対話は、症状を聴取して診断だけすればよいというものではありませんし、患者の身の上話を聞いてあげるという人生相談でもありません。患者さんにとって、安全で良質な面接が提供できるように学んでいただければと考えています。
- 日時
- 原則として毎週水曜日の18時から19時まで
- 場所
- 精神科医局の会議室
平成24年度 内容と日程
第1回 初めて患者にあう (1) | 4月16日 |
第2回 初めて患者に会う(2) | 4月24日 |
第3回 面接(診察)のおわり方 | 5月9日 |
第4回 患者の話を理解して介入する | 5月16日 |
第5回 精神科面接における自己開示 | 5月30日 |
第6回 患者からもらう贈り物について | 6月6日 |
第7回 「患者の言動」に治療者が追いつめられる時 | 6月13日 |
第8回 摂食障害の入院治療 | 6月20日 |
第9回 患者の引き継ぎについて | 7月4日 |
第10回 患者が話さない時−沈黙について | 7月11日 |
第11回 治療が困難な摂食障害患者とのつきあい | 7月18日 |
第12回 「薬物療法」の心理的意味 | 9月11日 |
第13回 キャンセルや遅刻の対応について | 9月19日 |
第14回 患者が持ってくる手紙やメモについて | 10月3日 |
第15回 家族面接-治療者の視点と実践- | 10月10日 |
第16回 「うらやましさ」について | 10月17日 |
第17回 精神療法の適応と説明 | 10月23日 |
第18回 BPDの個人精神療法(1) | 10月31日 |
第19回 BPDの個人精神療法(2) | 11月7日 |
第20回 摂食障害の入院治療マニュアル | 11月21日 |
第21回 摂食障害:経過の良好なANの精神療法例(1) | 11月28日 |
第22回 摂食障害:経過の良好なANの精神療法例(2) | 12月4日 |
第23回 精神(心理)療法を習得する | 1月16日 |
第24回 精神(心理)療法の失敗—自殺について考えるー | 1月23日 |
第25回 解離・転換性障害に対する精神療法の歴史(1) | 1月30日 |
第26回 解離・転換性障害に対する精神療法の歴史(2) | 2月6日 |
第27回 解離症状を理解して対応する | 2月13日 |
第28回 統合失調症患者への精神療法的接近 | 2月19日 |
第29回 チーム医療における集団心理 | 2月27日 |
第30回 CASEをまとめて提示するポイント | 3月6日 |
なお,成田善弘先生をお迎えして、公開スーパービジョンを行っています。
児童グループ『木曜セミナー』
- 開催
- 毎週木曜日(第一木曜を除く) 午後6時から7時
- 担当者
- 児童グループ(岡田俊准教授,鈴木太助教,宇野洋太助教など)
- 対象
- レジデント及び若手医師,心理士
児童精神科医療とその周辺の基礎的な知識をお伝えするために,下記のようなテーマで連続講義を行っています。また、名古屋大学精神医学教室児童部は毎週木曜日午後7時から,症例検討を中心とした勉強会を開催しています。木曜セミナーに引き続き、勉強会にもご参加をいただけましたら幸いです。
今年度のセミナー予定
- 診断総論:子どもの診立て (岡田)
- 治療総論:行動療法(吉川)
- 治療総論:認知行動療法と対人関係療法(鈴木)
- 治療総論:遊戯療法とその他の心理療法(金子)
- 治療総論:地域における診療体制と支援機関(吉川)
- 特論:発達障害のコホート研究(野邑)
- 各論:自閉症スペクトラム:児童期(宇野)
- 各論:自閉症スペクトラム:青年期・成人期(岡田)
- 各論:注意欠如・多動性障害(岡田)
- 各論:知的機能の評価と知的障害(宇野)
- 各論:チック障害(岡田)
- 各論:子どもの精神病性障害と気分障害 (鈴木)
- 各論:分離と愛着とその障害 (宇野)
- 各論:子どもの強迫性障害 (本城)
- 各論:子どもの摂食障害 (鈴木)
- 各論:子どもの精神病理と心的外傷 (鈴木)
- 各論:周産期医療における心のケア (永田)
また,児童グループは毎週木曜日午後7時から,症例検討を中心とした勉強会を開催しています.サブミーティングに引き続き,勉強会にもご参加をいただけましたら幸いです.
脳波判読講習会
- 開催
- 金曜日 午後4時~ (毎月1回)
- 主催
- レジデント
- 対象
- レジデント(及び受講希望者)
脳波を読むことは,てんかんの診断のみならず全般的な脳機能評価のために必要不可欠な技能です.
この講習会は,実際に患者さんから記録した結果を検討しながら,脳波判読のための基礎知識を実践的に学んでいく会です.
講師は太田龍朗名誉教授.若手医師のために毎回丁寧な指導をしてくださいます.
大学で記録したデジタルデータのみならず,関連病院で実施した脳波検査の紙記録を持参し,一緒に判読していただくこともあります.
精神病理グループ輪読会
- 開催
- 金曜日(随時)午後6時~
- 主催
- 西岡和郎・田中聡(精神病理グループ)
- 対象
- レジデント及び若手医師・心理士
精神医学においては,自然科学的な研究方法論が大きく発展してきています.それらの最新の論文にキャッチアップしていくだけでも一苦労の面はありますが,主に20世紀に書かれた様々な書物,古典的伝統的精神医学書の中にも,特に臨床場面での応用や,治療者としてのスタンスを考えていく上で,忘れ去るには惜しいものがたくさん存在します.若手にとってひとりで読むにはハードルの高いこれらの文献を,学内外の先輩たちと共に楽しく輪読していくのが会の趣旨です.ここ数年の実績を示します.
- 『精神病理学原論』K.Jaspers著 西丸四方訳, 1913
- 『精神医学的面接』H.S.Sulivan著 中井久夫ら訳, 1954
- 『看護のための精神医学』中井久夫・山口直彦著, 2004
- 『精神分析入門』S.Freud著,懸田克躬・髙橋義孝訳, 1917
- 『現代精神医学原論』S.N.Ghaemi著,村井俊哉訳, 2007
- 『ノンヒューマン環境論』H.F.Searles著,殿村忠彦・笠原嘉訳, 1960
- 『分裂病のはじまり』K.Conrad著,山口直彦・安克昌・中井久夫訳, 1958
どの本をどれくらいのペースで読むかも,参加希望者と教員が相談して決めていきます.精神病理グループは毎週金曜午後7時からグループミーティングを行っており,また,グループ内には原書に直接あたる小グループもいくつか存在します.これらはレジデントにも自由に参加していただけますが,この輪読会がその出発点ともなれば幸いです.
金曜日薬物療法カンファランス
- 開催
- 金曜日 午後6時半頃~
- 主催
- 病棟委員会
- 対象
- レジデント及び若手医師・心理士等
- 薬剤部と合同:名城大学薬学部野田幸弘教授
- 患者の薬物療法に関する疑問点を討論する
これまでのテーマ例
- 質疑:効果不十分のセルトラリンから同じ SSRI であるフルボキサミンへの変更について
- 質疑:小児の不安に対する薬物治療について
- 質疑:アリプラゾール30 mg/day が処方されている患者.吐き気のためプリンペランが他科から処方され,プロラクチン値が 上昇.無月経のためまた別の科からカベルゴリン(カバサール) が処方され,悪心
- 質疑:内科等からドグマチールが長期処方され,頚部不随運動が生じ,焦燥的.統合失調症を疑われオランザピン.その後パロキセチンが処方
- 質疑:ブロナンセリンの増量方法について