活性化血液凝固第X因子(Xa)は内因系と外因系の合流点に位置し、トロンビンを生成
するセリンプロテアーゼである。
抗凝固薬としてトロンビンを直接阻害するよりも、その生成を阻害するほうが効率的と
考え、Xaを選択的に抑制するアミジノナフタレン誘導体DX-9065aを見出した。
Xaは生理的にはリン脂質膜上でFVa,Ca2+と共にプロトロンビナーゼ複合体を形成し、
液相中よりもはるかに高効率にトロンビンを生成する。
実際の抗凝固作用の発現にはこのXaを阻害する必要がある。
ATV依存性の抗Xa薬はこの複合体上のXaを抑制できないが、作用発現にATVを
必要としないDX-9065aはこのXaをも抑制した。DX-9065aは動物への経口・静脈内
投与により用量に依存した抗Xa作用、抗凝固作用を示した。
また、種々の血栓症モデルにおいて有効性が見出された。
既存の抗凝固薬と比較して、抗血栓作用を示す用量では出血時間を延長させないこと
から、出血傾向の低い抗血栓薬になる可能性が示唆された。
第一製薬(株)医薬開発企画部1) 創薬第二研究所2)
国忠 聡1) 原 剛2) 永原孝恭2)
アンチトロンビンIII非依存性の
抗Xa薬DX−9065aの薬理作用