不妊相談Q&A

質問結婚3年目、32歳の女性です。不妊専門クリニックにも通っておりますが、検査でも問題は見当たりませんでした。現在は排卵誘発剤の注射とタイミング法を行っています。毎月、注射や薬剤を投与しての治療に少し不安を感じたため、先日他のクリニックでも診察してもらい、現在投与されている薬を止め、2−3周期かけ卵の質を上げた後、人工授精へのステップアップを勧められました。現在お世話になっているクリニックは、不妊治療では評判のクリニックらしいので、安心してお世話になっておりました。が、その治療方法を否定され、何を信じて取り組めば良いのか分からなくなりました。がっかりした主人の様子を見て、責任をより感じております。弱気な顔も見せられず、精神的に辛いです。人工授精には抵抗はありませんが、妊娠できるチャンスは一ヶ月に一度しかないのに、人工授精の治療を2−3周期後にしか受けられないと言われ、焦りが襲うせいかショックでもあります。どの様に取り組んで行けば良いのでしょうか。

答え不妊の原因には様々なものがあり、検査をしてみても原因不明ということも少なくありませんし、複数の不妊因子が疑われることも多いです。また、100%の妊娠率をもたらす治療法はないため、数周期のトライアルを経ないと治療効果の判定ができません。そのため、臨床の現場では、治療(自然周期でみていくのか、排卵誘発剤を使用していくのか、どのような排卵誘発剤を使用していくのか、タイミング法や人工授精など)段階的にステップアップしていきます。ステップアップの理論的背景としては、同じ治療法を繰り返していても、1周期あたりの妊娠率はどんどん下がっていくことが第一にあげられます。また、卵管による卵子のピックアップ障害など、検査によって明らかにすることのできない問題点もあり、排卵数を排卵誘発剤により少し増やしてみるなど、妊娠しやすくしてみることが有効な場合は少なくありません。逆に急激な治療のグレードアップ(反応に個人差の大きい排卵誘発剤の使用など)は、周期毎に段階を経ないと副作用(多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群)を生じやすいという問題点もあります。どのくらいの治療回数で治療をステップアップさせていくかには、担当医師の判断による部分もありますので、医師によっては意見が分かれることもあるかも知れませんね。卵の質というのも、一般不妊治療の場合、どうやって判断していくのかの指標は難しいですね。ちょうど治療のステップアップを考える時期にきているようなので、現在通院されている施設も、新しくかかった施設も、ステップアップの時期に多少の違いはありますが、大きな治療の方向性には変わりはないと思われます。

Copyright (C) 2006 愛知県不妊専門相談センター/名古屋大学 All Rights Reserved.