名古屋大学大学院医学系研究科 脳神経外科
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脳卒中外科グループ


1.メンバー紹介

1)現在の名古屋大学脳神経外科のメンバー
岡本 奨 Sho OKAMOTO (平成元年卒: 講師)
荒木 芳生 Yoshio ARAKI (平成14年卒: 助教)
     
横山 欣也 Kinya YOKOYAMA (平成18年卒: 大学院生)
坂本 悠介 Yusuke SAKAMOTO (平成20年卒: 大学院生)
清水 賢三 Kenzo SHIMIZU (平成20年卒:大学院生)
和田 健太郎 Kentaro WADA (平成21年卒:大学院生)
太田 慎次 Jinji OTA (平成21年卒:大学院生)
宇田 憲司 Kenji UDA (平成21年卒:大学院生)
村岡 真輔 Shinsuke MURAOKA (平成22年卒:大学院生)

2)関連病院在籍メンバー
住友 正樹 Masaki SUMITOMO (平成14年卒: 上飯田第一病院)
圓若 幹夫 Mikio MARUWAKA (平成16年卒: 一宮市立市民病院)
河村 彰乃 Akino KAWAMURA (平成17年卒:豊田厚生病院)

2.臨床

我々のグループでは大学病院の特殊性を生かし、治療難易度の高い脳動脈瘤(血栓化巨大瘤や複雑な形状の瘤等)や脳動静脈奇形、また難病であるもやもや病に対して積極的に外科治療を行っています。

A.脳動脈瘤に対する外科治療の工夫:
安全で確実なクリッピング治療を目指し全例において電気生理学的モニタリング(SEP,MEP)を行っています。また症例に応じて内視鏡支援のクリッピング術も行っています。
平成22年3月より新たな手術顕微鏡ライカ(ICG術中ビデオ血管撮影システム搭載)が採用となりました。ICG術中ビデオ血管撮影は静脈内にインドシアニンを投与し、その波長を近赤外線で可視化することで血行循環動態を術中に把握することが可能です。
両側の中大脳動脈瘤に対する開頭クリッピング術(左が術前、右が術後)


顕微鏡の立体視像に内視鏡画像を入れ、術者自ら両方の情報を確認し精密な手術を行っています。
脳動脈クリップは名古屋大学脳神経外科の伝統である故杉田教授の開発された杉田クリップの最新型であるチタンクリップIIを用いており、特に未破裂脳動脈症例には最適な瘤閉塞が得られるよう術前からのシミュレーション(3D画像を用いたバーチャルシミュレーションや実像モデルを用いた臨床実験的検討を行っています。)

B.通常の瘤閉塞を目指す開頭クリッピング術が困難例について:
高流量バイパスを併用した親血管閉塞術を用いて治療を行っています。
両側内頸動脈血栓化瘤
 
両側ともradial artery(手の血管)をもちいたバイパス術を行い、内頸動脈の瘤を消失させました。

C.脳動静脈奇形に対しては血管内治療グループの協力のもとにNBCAやOnyx(液体塞栓物質)を用いて摘出術前に塞栓術を行うことにより安全・確実に摘出術を行います。


塞栓術前

Onyxによる塞栓術 

摘出術


D.もやもや病の治療について:
乳幼児(1歳未満)より成人まで数多くの治療経験があります。治療法は直接法(浅側頭動脈中大脳動脈吻合術)および各種間接法を併用して発達する脳へ良い影響を与えるべく、血行再建術を広範囲に行っています。
右:もやもや病の術前3次元CT血管画像 左:手術後の右側面血管画像、直接吻合した血管が拡張し脳内に血液を送りこんでいます。


3.臨床研究

a. 微小血管吻合術の手術デバイスの開発
脳卒中外科の一つの有力な手術法に微小血管吻合術があります。その習得のためのデバイスの開発を行っています。
 
新たに作成した深部吻合用の膝状型のピンセットと練習に用いているデバイス
 
左:アルミの削りだしで作成した深部吸引用のチップ先端、右:深部吻合練習用キット
実際の深部吻合を行った症例

b. 効率的な微小血管吻合トレーニング法の開発

微小血管吻合セミナーの様子。セミナーのみでなくoff jobトレーニングでいかに効率的に手技を向上させるかを研究しています。


c. 3D情報を基にした血管モデルの作成と術前の脳動脈瘤クリッピング術のシュミレーション


4.基礎研究

a. 髄液のプロテオミクス解析を用いて、もやもや病および類もやもや病患者におけるバイオマーカーの同定とその生物学的意義の検討に関する研究
共同研究者:愛知医科大学臨床試験センター准教授 吉川和宏先生
 
左:SELDI-TOF-MS (ProteinChip system) 右:HPLC (AKTA) system

当グループはもやもや病患者さんの脳脊髄液の網羅的タンパク解析によりバイオマーカーの候補であるタンパク断片(ペプチド)を発見し報告いたしました(Araki et al. BMC Neurology 2010, 10:112)。

現在これらのペプチド断片のもととなるタンパクを同定するとともにそのタンパクがどのような機能をもつのかの検証をすすめています。


5.獲得した研究費(日本学術振興会)

基盤C:もやもや病及び類縁疾患に対する新たなバイオマーカーの確立と臨床応用について (平成24-26年度)
若手B:もやもや病における脳脊髄液タンパク解析の定量的評価システムの確立および遺伝子解析 (平成24-25年度)

6.学会発表(過去3年間)

2012/6/30 第21回 日本集中治療医学会 東海北陸地方会 (依頼講演)岡本 奨 脳神経障害患者の管理
2012/10/17 日本脳神経外科学会第71回学術総会 岡本 奨, 住友 正樹, 横山 欣也, 河村 彰乃, 圓若 幹夫, 若林 俊彦 アドバンス血管吻合トレーニングシステムの開発について
2012/10/17 日本脳神経外科学会第71回学術総会 横山 欣也, 岡本 奨, 河村 彰乃, 圓若 幹夫, 住友 正樹, 若林 俊彦 頭皮栄養血管を用いた血行再建術後の皮膚トラブルについて
2012/10/18 日本脳神経外科学会第71回学術総会 住友 正樹, 岡本 奨, 横山 欣也, 河村 彰乃, 圓若 幹夫, 若林 俊彦 頸部郭清術を応用した高位内頚動脈へのアプローチ
2012/10/19 日本脳神経外科学会第71回学術総会 圓若 幹夫,岡本 奨, 横山 欣也, 河村 彰乃,住友 正樹, 若林 俊彦 もやもや病に対する直接血行再建術後の局所過潅流についての解析
2012/11/10 第24回東三河脳神経外科セミナー (依頼講演)岡本 奨 脳卒中外科手術の工夫とoff-job training
2012/11/14 第40回日本救急医学会総会・学術集会 岡本 奨 妊娠関連脳血管障害に対する周産期母子センター救急システム構築の問題点について
2011/6/2 Asian Neurosurgical Conference on Moyamoya disease Sho Okamoto,Youichi Uozumi,Akino Kawamura,Mikio Maruwak,Toshihiko Wakabayasi Moyamoya phenomenon after radiation therapy: report of two different cases
2011/6/11 第12回脳神経看護セミナー (依頼講演) 岡本 奨 脳神経障害の管理
2011/9/7 第81回中部地方会 河村影乃、岡本 奨、圓若 幹夫、住友 正樹、若林 俊彦 中大脳動脈末梢部にできた解離性未破裂脳動脈瘤の2症例について
2011/10/12日本脳神経外科学会第70回学術総会 河村影乃、岡本 奨、圓若 幹夫、住友 正樹、若林 俊彦 未破裂脳動脈瘤クリッピング術に対する3Dシュミレーションモデルの有用性
2011/10/13日本脳神経外科学会第70回学術総会 圓若 幹夫、岡本 奨、河村影乃、住友 正樹、荒木 芳生、若林 俊彦 悪性膠芽腫におけるCA9発現率と予後免疫ワクチン療法のターゲットとしての可能性
2011/10/13日本脳神経外科学会第70回学術総会 住友 正樹、岡本 奨、圓若 幹夫、荒木 芳生、若林 俊彦 拍動モデルを使用した段階的血管吻合トレーニング
2011/10/14日本脳神経外科学会第70回学術総会 岡本 奨、河村影乃、圓若 幹夫、住友 正樹、若林 俊彦 過去7年間のもやもや病、類もやもや病患者の治療成績について-新たな髄液バイオマーカーの分析も踏まえ-
2011/10/14日本脳神経外科学会第70回学術総会 荒木 芳生、岡本 奨、圓若 幹夫、住友 正樹、若林 俊彦 SELDI-TOF-MSを用いた髄液タンパク解析によるもやもや病関連マーカー候補の探索
2010/6/5 第11回脳神経看護セミナー (依頼講演) 岡本 奨 脳神経障害の管理
2010/8/28 第28回The Mt.Fuji Workshop on CVD 岡本 奨、圓若 幹夫、住友 正樹、荒木 芳生、若林 俊彦 Distal MCA (M3) aneurysm surgery using navigation-enhanced CT
2010/10/28日本脳神経外科学会第69回学術総会 岡本 奨、圓若 幹夫、住友 正樹、荒木 芳生、若林 俊彦 中大脳動脈に対するバイパス術の効用
2010/10/28日本脳神経外科学会第69回学術総会 圓若 幹夫、岡本 奨、住友 正樹、荒木 芳生、若林 俊彦 新しい液体塞栓物質Onyxを併用した脳動静脈奇形摘出術のpitfallについて-連続する4例の経験をもとに-
2010/10/28日本脳神経外科学会第69回学術総会 荒木 芳生、岡本 奨、圓若 幹夫、住友 正樹、若林 俊彦 SELDI-TOF-MSを用いた髄液タンパク解析によるもやもや病関連マーカー候補の探索
2010/10/28日本脳神経外科学会第69回学術総会 住友 正樹、岡本 奨、圓若 幹夫、荒木 芳生、若林 俊彦 間接血行再建術後における深側頭動脈・中硬膜動脈の検討
2010/12/18 第15回関西脳神経外科手術研究会 圓若 幹夫、岡本 奨、住友 正樹、荒木 芳生、若林 俊彦 中大脳動脈瘤に対しバイパスを用いて治療した2例

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