腎臓病研究の概要
当研究室における腎臓病研究の概要

慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease : CKD)は心血管疾患の危険因子であり、その数は糖尿病患者に匹敵することが明らかとなっています。CKDの発症・進展を食い止めることは、透析導入患者を抑制するだけでなく、心血管病を予防する意義からも重要です。特に高齢化社会を迎えるわが国においては、有効なCKD対策が急務であると考えます。また近年、急性腎障害(Acute Kidney Injury : AKI)ではわずかな血清クレアチニン上昇が生命予後を左右することが明らかになりました。AKIをより早期に診断し治療あるいは予防することの必要性が認識されています。さらに、血液透析、腹膜透析、腎移植を含めた腎代替療法の進歩が腎不全患者の予後および生活の質を改善することは言うまでもありません。
我々はこうした状況を踏まえ、以下のような点を目的とした研究を行っています。
- 急性期から慢性期までの腎障害の発症・進展のメカニズムの解明および新たな治療法の開発
- 治療介入の指標となりうる新規バイオマーカーの開発
- 総合的な腎不全治療システムの確立
主な研究内容は以下のようです。
- 多機能成長因子であるミッドカインと腎疾患に関する研究
ミッドカインがAKIの早期バイオマーカーとなることを見出し、臨床応用に向け研究を進めています。また最近高血圧とミッドカインとの関連も明らかにしました。 - 腎再生をめざした細胞治療の開発
脂肪由来幹細胞を用いた細胞治療の臨床応用を目指しています。 - 腹膜透析における腹膜機能低下の機序解明と治療に関する研究
基礎研究と臨床研究の両面から研究を進めています。 - CKDの疫学的研究及び介入研究
CKD患者の予後を改善するための臨床研究を推進しています。
その他、基礎医学講座や国内外の他研究施設との共同プロジェクトも積極的に推し進めています。共同研究は大歓迎いたします。個別の研究内容は、順次アップしていきますので、ご参照ください。