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研究紹介
老年医学的総合機能評価 (comprehensive geriatric assessment, CGA)とは高齢者の疾病の診断、病歴などだけでなく、機能形態障害、能力障害、社会的不利をも含めて総合的に評価し、医療のみならず、介護を介して高齢者のQOLを改善させる手法です。老年医学的総合機能評価を用いて高齢者の効果的な評価、多職種間の医療連携、治療方針の決定、介護サービス等に役立てる方法について研究しています。 2) 中枢神経の加齢変化 ドーパミン受容体の1つのサブタイプであるD2 受容体(D2R)は加齢にともなって脳内で減少することが知られており、運動機能、認知機能へ影響を及ぼすものと考えられます。我々は遺伝子導入によって、減少するD2Rの補正を行うことを試みており、同時に運動機能、認知機能におけるD2Rの役割を追求しています。また、糖代謝をはじめとする身体の代謝は中枢神経によって制御されていますが、我々は高齢の糖尿病患者の中枢神経の画像診断や認知機能の検査などによってこれらを明らかにしています。 3)動脈硬化 (1)動脈硬化症の成因を明らかにするため、マトリックス・メタロプロテアーゼなど細胞外マトリックス蛋白分解酵素の動脈硬化発症進展への役割に関しての研究を進めています。 (2)一酸化窒素合成酵素(NOS)分子制御による動脈硬化退縮:動物モデル(家兎、豚等)、分子細胞生物学、遺伝子制御学の面から、動脈硬化発症進展における血管内皮機能、特にNOと活性酸素の重要性を明らかにしてきました。また、NOが痴呆に与える役割についても検討しています。 (3)女性ホルモンが血管内皮受容体を介してNOを増加させ、動脈硬化を阻害する可能性をノーベル賞受賞者のUCLA薬理学・Ignarro
LJ教授とともに発見し、さらにエストロゲンのもつeNOSmRNA転写活性化及び安定化作用、細胞内アシル化、膜カルモジュリン、カベオリンについて明らかにしました。さらに世界的にも報告のない後期高齢者(平均80才)を対象としたホルモン補充療法を試み、性ホルモンの老化、骨粗鬆症に対する作用を明らかにしました。 (4)高齢者用に独自のプログラムを作成し、運動負荷試験、血管内皮機能、血中血管作動物質を測定することによって、高齢者の心筋虚血や動脈硬化症の早期診断について検討してきました。 4)栄養 高齢者の低栄養状態を簡単に、適切に判断する評価法の作成を行っています。種々の老年病と栄養、とくにビタミン欠乏との関係を明らかにし、適切な栄養療法を導入して合併症の出現の抑制、入院期間の短縮、再入院率の低下、QOL改善などを目指しています。また、経管栄養の適応などについても取り組んでいます。 5)認知症 アルツハイマー型認知症において嗅覚機能が障害されていることを発見し、嗅覚機能の検査によるアルツハイマー型認知症の早期診断を目指しています。 地域にて実施される介護教室、介護相談会、電話相談などの組織的なサポート事業が、認知症高齢者を抱える介護家族に与える効果を検証しています。 6)高齢者ケア(LTC) 介護予防、高齢者介護施設におけるケア、人生の終末期のケアを中心に、高齢者のQOL向上のために多方面から研究を行っています。特に、終末期の意思決定やコミュニケーションを主要テーマと位置付けています(詳細はLTC研究室ホームページ参照)。また、老年学概論の開催を通じて、高齢者の生活を支える学際的ネットワークの構築に取り組んでいます。 ◇リンク
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